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「完全に軍隊を廃止した国」コスタリカ。政情不安な中米に位置する小国でありながら、なぜそれが可能なのか?映画「コスタリカの奇跡」の監督インタビューを受け、上杉隆が考察する(2018/05/03)

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読むオプエド Vol.068

「完全に軍隊を廃止した国」コスタリカ。政情
不安な中米に位置する小国でありながら、なぜ
それが可能なのか?映画「コスタリカの奇跡」
の監督インタビューを受け、上杉隆が考察する

2018/05/03

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ゴールデンウィークの特別編第一弾。映画「コスタリカの奇跡」の特集として、マシュー・エディー監督とマイケル・ドレリング監督が先日来日された時のインタビューを中心にお届けします。出演は上杉隆と義山望です。

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【義山アシスタント】
映画「コスタリカの奇跡」の特集です。まずは映画の紹介の映像をご覧ください。

『コスタリカの奇跡 ~積極的平和国家のつくり方~』予告編

【義山アシスタント】
「コスタリカの奇跡」は1948年に軍隊を廃止して、その軍事予算を社会福祉に当てて、国民の幸福を最大化する道を選んだコスタリカの歩みを紹介したドキュメンタリー映画なんですね。

【上杉隆】
特に社会福祉、医療、教育も含めて、芸術・文化もその後出てくるんですが…軍隊を解除するというのは、簡単なようでメチャクチャ難しいんですよ。それをやり遂げたのが最初の大統領、クーデターで政権を奪ったフィゲーレスという大統領なんですね。クーデターだから武力闘争で政権を取るんですが、その後武力解除するということは、逆にやられる可能性もあるわけですよ。それを戦後ずっと続けてこれたのはどういうことか?

それが日本とコスタリカにのみある平和憲法。でも日本は平和憲法と言いながら事実上軍隊(自衛隊)がありますが、コスタリカは本当に放棄してしまった。この違いが何故生まれたのかということをじっくり見せてくれるのがこの映画です。

で、この映画を作ったのはアメリカの監督なんですね。

【義山アシスタント】
はい、二人の監督で、マシュー・エディー監督とマイケル・ドレリング監督が先日来日された時に、このアヴァッタ・スタジオに来ていただいてお話を聞きましたので、そちらをVTRでご覧ください。

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【上杉隆】
「コスタリカの奇跡」…日本ではジャーナリズム界や政治関係者の間で静かなブームになっているのですが、まずはなぜこの映画を作ったのかをお聞かせください。

【マシュー・エディー監督】
数年前博士課程で研究をしている時にコスタリカが軍の撤廃をしたと聞き、とても驚きました。アメリカでは全く知られていない、ラテンアメリカの秘密として捉え、アメリカでは「前代未聞のことだ」と感銘を受け、このことを是非アメリカの人にも知って欲しいと思い、映画を作ったのがきっかけです。

特にアメリカとコスタリカの間では国の安全保障や軍の役割について見方が様々な面で違うので、そこに非常に興味を持ちました。

【マイケル・ドレリング監督】
世界では今、年間2兆ドルものお金が軍資金として使われています。政界各国でそれだけのお金が軍予算につぎ込まれているわけですが、その割に私たちは全く安全な生活を送っているとは言えないのではないか。

クーデターやテロ、各戦争の脅威など、日々様々なニュースが流れていますが、これだけのお金をつぎ込んでいるのにまだ我々は安全を感じることが出来ない。国同士で軍の対立や紛争を起こすことで国同士の信用関係もどんどんなくなっていきます。

我々は社会学者としてこのコスタリカのケースに非常に興味を持ち、それは非常に重要な事だと感じました。戦争とはまた別の道を選んだ、軍曹日を捨てた国。これは非常に興味深いことだと感じました。

60年前アメリカのアイゼンハワー大統領が、軍産複合体は我々の民主主義を脅かすと発言しましたが、60年後アメリカは年間1兆ドルもの国家予算を軍施設に当てています。

そのような背景から、我々はコスタリカがどのようにして世界に手本を見せることが出来るのか、ということに興味を持ってこの映画を作りました。

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【上杉】
コスタリカの軍撤廃が意外と知られてない…監督自身も知らなかったんですよね。日本人も憲法9条にノーベル平和賞を受賞させようという運動で「日本とコスタリカにノーベル平和賞を」ということをかろうじて知っているぐらいですが、「軍が全くなくなった」ということまではあまり伝わってなかったんですね。「え?それが本当に実現できたの?」という驚きがありますね。

撤廃した時はもちろん、その後も今度は「他の国から攻められるかもしれない」という恐怖感があります。さらに国内のクーデターの危険もあります。インタビューの中で監督も軍産複合体のことを言ってますが、軍事と産業界が一緒になると非常に強いんですね。この国内からの圧力をどう切り抜けたのか?…これが映画の前半ですね。

後半は、アメリカとの関係で、周辺のゲリラをアメリカが支援して戦争になっていくわけですね…内戦状態に。その時にコスタリカだけが中立を宣言して、アメリカとの距離を思いっきり取るんですよ。日本のように地理的な距離があって、アメリカと同盟を結んでいる国でも難しいのに、中米のいつでも戦争が起こりうるところでそれが実現できたと。特にレーガン政権時、冷戦でアメリカが軍事予算を上げて覇権主義に行ってる最中ですからね。それを切り抜けたっていうのが非常に驚きです。まさに映画の題名通り「コスタリカの奇跡」なんですよね。

〜中略〜

【義山アシスタント】
それでは次はコスタリカと日本の違いについてお話を聞きましたので、御覧ください。


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「日本の改憲・護憲論議は簡単に2元論で言うだけ」というのは本当にそのとおりですね。実際に「軍隊を持たない国」を維持し続けているコスタリカに学ぶべきです。「コスタリカの奇跡」は日本人全員が見るべき映画のようですね。

長崎での「高校生1万人核兵器廃絶署名活動」で、過去最多の21万4300筆が集まる!前田真里 長崎平和支局長のリポート(2018/05/03)

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読むオプエド Vol.067

長崎での「高校生1万人核兵器廃絶署名活動」
で、過去最多の21万4300筆が集まる!
前田真里 長崎平和支局長のリポート

2018/05/03

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オプエドでフィールドキャスターとして活躍してきた前田真里が、この春から故郷長崎に戻り、「長崎平和支局長」に就任しました。今回はその第一回目のリポートです。

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【前田真里支局長】
今日は全国で一番西の駅である、長崎駅前の広場に来ています。なぜこの場所から中継しているかというと、こちらではいつも日曜日の昼の1時から3時まで、県内の50人の高校生が1万人の核廃絶署名活動をしているんですね。

2001年から署名活動が長崎で始まったんですが、現在では全国15都市以上に活動が広がって、昨年は過去最多の21万4300筆の署名が集まりました。これまでの合計は160万筆です。

海外ではネット上の署名集めが主流ですが、直接対面で呼びかけての署名運動はすごいことだなと感じました。

【上杉隆】
報道では海外でも広島に注目が集まりがちで、長崎は意図的なのかなと思うほど避けられてるような気もするのですが、そのあたりは長崎市民の皆さんはどう思っているのでしょうか?

【前田支局長】
そうですね、オバマ大統領の訪問も広島だったりして、もっと注目してほしいという思いもあるんですけども、高校生たちは人一倍思いも強くて、日曜昼1時~3時というとかなりジリジリと照り返しも強く、暑くなるんですけども、その中でずっと声を枯らして呼びかけている姿に胸を打たれました。


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核兵器廃絶を願う長崎の高校生の活動は、現在では全国に拡がり、まさに「継続は力なり」ですね。北朝鮮が核兵器の放棄に大きくかじを切ろうとしている2018年は、核兵器廃絶運動にとってターニングポイントとなるかもしれません。