日別アーカイブ: 2018年1月25日

日本に真の市民運動、民主主義は根付くのか?様々な困難と闘いながら、地道な市民運動を続ける竹岡健治さんに話を訊く(2018/01/24)

1月24日のニューズオプエドは、記憶の継承を進める神奈川の会の竹岡健治さんをゲストに迎え、市民活動の在り方などについてお伺いします。解説委員は公益社団法人 自由報道協会代表の大貫康雄さんです。


【アシスタント 義山望】
竹岡さんは最近、横浜環状自動車道路建設を進める東日本高速道路との間で土地収用問題で 争っていたということですが、これはどんな問題なんでしょうか?

【竹岡健治氏】
圏央道の一部で「横浜環状南線」というのがあるんですが、30年前に住宅地に高速道路が通るということが分かりまして、住民の反対運動が始まりました。私も地権者の一人なんですが、私はこれからの日本の社会にとってはこの道路はもういらないだろう、と思って反対してきてて、土地の使用(自宅の地下)も認めませんでした。結果土地収用法を適用して、強制執行の手続がとられることになりました。

そのプロセスで県の収用委員会というものがありまして、そこで審議をするということになったんですよ。収用委員会は公正中立な立場の機関ということになっています。そこで裁判の意見陳述のように意見を述べられる機会があり、この前それがあったんですが、企業者と私の方に数分質問をして、「ちょっと休憩を取ります」ということになった。そして別室に行って戻ってきたら「これで終結します」と言うんです。ものの20分ぐらいです。それで「とんでもない、こんなことがあり得るのか!」と強く抗議しました。そうしたら「3分だけやる」と言われました。それで3分あまり喋ったら「もうやめろ」と言われて、そのまま終結してしまいました。

【乃木涼介アンカー】
見事に、ただ「やりました」という事実だけを作るための会だったわけですね。

【竹岡氏】
そうなんです。その審議の2ヶ月後、裁決書が来たんですよ。そうしたら私達の意見は一切書かれていなくて、企業者の言った通りのことが書かれていました。これでもう、強制執行なんです。有無を言わさず「地下の土地を使用しますよ」ということになるんです。

【乃木アンカー】
ご自宅の何メートルぐらい下なんですか?

【竹岡氏】
7メートルぐらいです。土地の価格の3割ほどを保証するということなんですよ。ある意味では、私はまだ幸せな方かもしれません。トンネルからちょっと外れた家の方には、何の保証もないんですから。ある程度予想はしていましたが、今回あまりにも酷いなと実感しました。

【大貫康雄解説委員】
収用委員会は第三者機関で独立しているということなんですが、実態はまるで違いますね。委員にしても、どういう人が選ばれているのかも全くわからない。横浜市の「いじめに対する第三者委員会」…こんなのもいい加減でしょ?市長や教育委員会の意のままになるような人ばかりで、一人ぐらいは飾り程度に反論できる人も入れますが…どこもそうですよ。日本の有識者会議が全く形骸化しているのはそこなんですよ。ヨーロッパではこういうケースで住民の反対にあって計画が中止された例もいくつもありますが、「人々の意見を大事にする」ということの日本とヨーロッパの差が非常に大きい。日本は形だけ。…これでは中国を笑えませんよ。


【アシスタント 義山】
竹岡さんたちは国政の問題でも声を挙げているということで、安倍政権による 平和安全法制(安保法制)にも反対していると聞きました。 どのような運動、呼びかけをしてこられたのですか?

【竹岡氏】
国会前にTwitterやFacebookで呼びかけて行ったりする活動をこの3年ぐらい続けてきました。それで、今栄区では「オール栄区の会」というのを呼びかけていて、これまでバラバラだった運動体をまとめて、なんとか一緒にやれないかと考えました。それで2015年の9月に安保法制の強行採決がありましたが、地域からも声を上げようということで、それ以来スタンディングを月に1回、栄区の駅頭でやっています。

【乃木アンカー】
あれを機に市民運動が盛り上がったと思うのですが、どうですか、その頃と比べて。

【竹岡氏】
いやあ、なかなか…。「どうぞ皆さん一緒にやりませんか?」と言っても、なかなかやっぱり、難しいです。心のなかでは通りすがりの人も「ああ、やってくれてるな」と思ってくれる人もいると思うんですが…。

【大貫解説委員】
アメリカでは最近のMeToo運動にしても、数年前の「ウォール街を占拠せよ!」の運動にしても、多くの市民が参加し、本当に多くのメディアが取り上げるし、考えるきっかけを作っていますね。…これは教育が違うんです。アメリカでは幼稚園の頃から「自分の意見を言いなさい」と言われるんです。

挙句の果てに、日本人は国際社会でも意見が言えない。国際会議では「いかにしてインド人とパキスタン人を黙らせるか」「いかにして日本人を喋らせるか」が問題なんだそうです(笑)。それぐらい日本人は自分の意見が言えないんですよ。


…この他には第3回になる「戦争の加害」パネル展の開催、そして小中学校の教科書を整理、展示する企画についてお話を伺いました。

↓「戦争の加害」パネル展チラシ↓

↓小中学校の教科書比較一覧表(従軍慰安婦問題 クリックで拡大)↓

↓小中学校の教科書比較一覧表(琉球併合:クリックで拡大)↓

…こちらの詳細は番組サイトで本編をご視聴ください。

1月24日放送分は、25日の16時まで無料会員登録(ブロンズプラン)でご視聴いただけます。それ以降、および番組開始から60分を過ぎる部分のご視聴には、シルバープラン以上の有料会員登録が必要です。


【お知らせ】

みんなで作る報道番組「上杉隆のザ・リテラシー」、来月は2月3日土曜の配信です。ゲストはIWJ代表の岩上安身さん。テーマは「ネットメディア」です!どうぞお楽しみに!

2月以降の「ザ・リテラシー」の配信は、現在すでに募集が始まっている第4期クラウドファンディングの対象となります。番組後半はクラウドファンディング支援者向けの限定配信となりますので、下記サイトからぜひ御協力をお願い致します。