台湾の現代政治について、そして日本の70〜90年代の政界について…現代日本の政界にもつながる話をジャーナリスト小枝義人氏、藤本順一氏に伺う(2018/04/18)

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読むオプエド Vol.055

台湾の現代政治について、そして日本の70〜
90年代の政界について…現代日本の政界にも
つながる話をジャーナリスト小枝義人氏、
藤本順一氏に伺う

2018/04/18

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今回はゲストにジャーナリストの小枝義人さんとジャーナリストの藤本順一さんをお迎えし、小枝さんが30年以上取材を続けている台湾の政治について、それから日本の70〜90年代の政界についての話をお伺いしました。レギュラー出演者は乃木涼介アンカー、義山望アシスタント、上杉隆解説委員です。

(当ブログ記事では特集後半部分の一部をご紹介します。)

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【義山アシスタント】
ここからは70年代から90年代の政治についてお聞きしていこうと思います。

【小枝氏】
僕は最初は洋楽番組を作りたいと思ってラジオ関東(現ラジオ日本)に入ったんですけど、でも「お前は報道」って言われて…結局一番多い仕事は政治関係なんですよ。大平(総理)さんにくっついて、伊勢神宮に行ってこいとか、デンスケ持っていって…。自分の親父よりもちょっと年上ぐらいの政治家たちが、実にエネルギッシュに動くんですよ。そのオッサンたちが凄く魅力的だった…人間的に。

中川一郎なんて人は、僕がデンスケ(当時のポータブル録音機の俗称)持って取材に行って、中川さんが突然でてきたもんだから後ろからワッと押されて、中川一郎さんの胸に激突したことがあったんですよ。「怒鳴られるかな?」と思ったら、肩を叩かれて「大丈夫ですか?」って言われて…もう感激して「この人大好きだ!」って簡単に思いました(笑)。

要するに、僕はジャーナリストに向いてない。それで中川さんが好きになっちゃったんで、亡くなった時はとても悲しかった…。

さっき藤本さんが「安倍さんも麻生さんもいい人で、義理人情が有るよ」と言ってたけど、まさにその義理人情の部分で凄く動くし、あとは派閥ですね。当時(1980年前後)は政権交代の可能性なんて一切ないわけですから。自民党政権しかありえないんですよ。で、どこの派閥がどんな動きをしてるかってことで、担当記者がベタっと張り付くわけですよ。するとほとんどの記者は担当した人のシンパになるし、担当した政治家が出世すれば、その人も会社の中で出世するって言うシステムだったんですよ。

【上杉解説委員】
そう、だから担当政治家のスキャンダルなんか書くわけないんですよ。自分の出世もなくなるんだから。

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「担当政治家が出世すると、記者も出世する…だからスキャンダルなんか書くわけないんですよ」という言葉は象徴的ですね。何十年も前から続いている記者クラブ制度の弊害を端的に表している言葉です。その弊害が現在では限界に達するほど膨れ上がってしまっているということですね…。

この3月に朝日新聞が「森友決済文書改ざん疑惑」を報じて以来、森友問題が再燃しましたが、この朝日新聞のスクープにしても報じたのは社会部で、同じ朝日新聞の政治部は権力との癒着が有るから、このスクープを止めようとしたそうです。朝日新聞社内でもそうしたせめぎあいがあったんですね。官房長官会見で菅官房長官にいつも鋭い質問をしている東京新聞の望月記者も社会部。同じ記者会見にいながら、他の政治部記者は望月記者のあとに続こうとしない…むしろ「こいつ目障りだな」と排除しようとするのは、そういう背景があるんですね。