フィクションなのに実話のような圧倒的なリアリティ…それが小説家 島田雅彦作品の魅力!その秘密は?(2018/02/15)

2月15日のニューズ・オプエドのゲストは、小説家の島田雅彦さん、フォーラム4代表の古賀茂明さんをお迎えし、島田さんの小説「虚人の星」について、そして古賀さんには新コーナー「古賀茂明の承服しかねます」でお話を伺いました。


【アシスタント 佐藤由季】
7つの人格を持つ主人公が登場するということですが、多重人格の主人公というアイディアは、どのようにして生まれたのですか?

【島田雅彦氏】
幼いころに「レインボーマン」というテレビ番組がありまして、インドで修行してきて超人になって、悪と戦うんですが、70年代の世相に合ったシナリオになってて、曜日ごとに7種類の姿に变化するヒーロー物でした。そのイメージから多重人格のスパイを…。主人公が中国のスパイなんですが、アメリカが相手ではスパイは成立しないので、中国ならあり得るかな、と。

【上杉隆アンカー】
この作品が面白かったのは、私の政治家の秘書として5年、ジャーナリストとして20年経験があっても、「あ、これは違う。こんなことはありえない」という部分がないんです。それが一箇所でもあると陳腐化するんだけど、島田さんの作品は「これ、どこで見てきたんだろう?」と思うぐらい描写がすごい。矛盾とか違和感が全然ないんです。…これはどこで取材したんですか?

【島田氏】
取材って言っても…まあ、上杉さんや古賀さんの書いたものを参考にさせていただいたり、元外交官の佐藤優さんのものも。それから今はネットでかなり情報が拾えますね。新聞・テレビなんて見てる場合じゃないというか…。よく陰謀説とかガセとか言われるものの中に、意外と真実がある気がするんですよ。内心では「やべえ、ホントのこと書かれちゃった」と思ってるから陰謀説とかガセネタと決めつけるのに違いない、と(笑)。そうやって大新聞とかテレビ局にはネタにさせないことによって、全てを葬るんですよ。

ジャーナリストでも、本当に政権を崩壊させるほどのネタを持っていても、それをまともに出すと干される場合、「フィクションを装って出す」というやり方がありますよね。読者もそれがわかっていて読むと。ここまで報道が規制されると、最後はそういったやり方しかないのかもしれませんね。

【アシスタント 佐藤】
視聴者の皆さんからも「どんな小説か知りたい」というコメントが来ているので、簡単にご説明しますね。

7つの人格を持つ主人公は中国のスパイとして外務省入りし、後に日本の首相の側近に抜擢されます。その首相ももう一つの別人格に悩んでおり、好戦的なもう一人の自分に重要な決定を委ねていくようになります。この小説は、今の日本の政治状況と密接にリンクしながらストーリーが展開しているということなんですね。

【上杉アンカー】
そこに家族、親子の問題とかが絡んでくるんですよ。

【島田氏】
小説って政治のこと、ビジネスのことを書いても、必ずファミリーのことが出てくるものなんですよ。今の政権で言えば、安倍首相のやりたいことのむこうには岸信介…お爺さんがいるわけですよね。この朝鮮戦争が再発するかという時、ファミリー・ロマンス的な関わり方が絶対あると思うんですよ。1950年の朝鮮戦争のときは、日本は軍事特需で敗戦後の不況から脱出できた。そしてアメリカの方針が変わって、日本を再軍備させ、日本にアジアの反共防波堤の役割を担わせると…。そして日米安保に舵が切られていきました。その時に戦犯だった岸信介が政界復帰して、アメリカの軍産複合体とかCIAと関わって、日本の政策をアメリカよりに誘導していくキーパーソンになっていく…。安倍首相が朝鮮問題でこれほどタカ派的に絡んでくるのは、これはもう、お爺さんのお墨付きがあるみたいな…ファミリー的な一貫性はあるんですね。


島田さんの作品は、フィクションでありながら「これは本当のことなんじゃないか?」と思わせるほどの圧倒的なリアリティ、ストーリー性に魅力があるんですね。このあともまだまだたくさんのお話を伺ってますので、是非番組サイトで全編をご視聴ください。

また、有料時間帯の古賀茂明さんの新コーナー「古賀茂明の承服しかねます」では、「実質賃金が安倍政権で4%減。だけどなぜかスルーするメディア」というテーマでお話を伺いました。モリ、カケ、スパ、詩織さん問題と同様に、記者クラブメディアの安倍政権に対する忖度で、国民には本当のことが知らされない…というわけですね。こちらの方も番組サイトでご視聴ください。

2月15日放送分は、2月16日の16時まで無料会員登録(ブロンズプラン)でご視聴いただけます。それ以降、および番組開始から60分を過ぎる部分のご視聴には、シルバープラン以上の有料会員登録が必要です。


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