初場所の総括、そしてこれから期待する力士は?…相撲ジャーナリストの荒井太郎氏に訊く(2018/02/05)

2月5日(月)のニューズ・オプエドは、NOBORDERスポーツ編集長・主筆の玉木正之さんによるスポーツ特集です。ゲストに相撲ジャーナリストの荒井太郎さんをお迎えし、初場所の振り返りから今後期待する力士、その他多岐にわたったお話を伺いました。

…ここでは印象的な部分を少し抜き出してみました。


【玉木正之アンカー】

初場所は面白かった。栃ノ心はパワー以上に技術がすごいと昔から思っていました。「こんな外国人力士が出てきたのか。素晴らしい」と思ったんですが、今もその素晴らしさは持っていますよね。

【荒井太郎氏】
そうですね。まわしのとり方とか。昔は肩越しに取ってたのが、おっつけながら取ったりとか。パワーはまわしを取れば大関級か、それ以上ですから。今回の14勝1敗は、まさしく「なるべくしてなった優勝」という感じですね。

【玉木アンカー】
白鵬がいても優勝したでしょう?

【荒井氏】
そこで注目したいのは、来場所は白鵬も出てくるでしょうが、白鵬と栃ノ心の対戦成績が、栃ノ心の0勝25敗。

【玉木アンカー】
うお〜!そんなんだったんですか。

【荒井氏】
不思議ですね。普通、相手が白鵬と言えども、横綱と十両で20番稽古したら、1番は勝てますよ。まして栃ノ心は三役常連ですからね。十両力士に比べたら、実力差はないんですよ。その力士がひとつも勝てないというのは…。

【玉木アンカー】
0勝25敗というのは、なかなかない記録ですよね。

【荒井氏】
確率論的にもありえないですね。…栃ノ心は来場所は関脇、そこで二桁勝てば大関の可能性も出てきますが、やっぱり白鵬に勝ってほしいですね。0勝25敗はちょっと情けない。

〜中略〜

【玉木アンカー】
今度の理事候補選挙は、私はがっくりですね。もう「なんじゃいこりゃ?同じかい」って。やっぱり変わらないですね。

【荒井氏】
まあまあ…色々な判断が働いたんですかね。

【玉木アンカー】
貴乃花が理事の時に「貴乃花文書」が出ましたよね。かなり日馬富士の事件に対して「内々に収めろ」と理事長からも言われたし、4人の理事からも言われた…これ、隠蔽工作でしょ?…と言うか、隠蔽の指示かな?そういうのが公表されたのに、再調査もしないんでしょ?春日野部屋でも暴力事件が出てきて、これもどこまで過去に遡って出てくるか…?

【荒井氏】
そうですね。一応文科省からも通達が出たみたいで…。

【玉木アンカー】
林文科大臣に直接言われて。それの調査の報告が出るのが10月30日だって。「なんじゃ、それ?」と思いましたよ。1年がかりでやるなんて、そんなことしなくても、自分で知ってるでしょ?っていいたいですけど…。

〜中略〜

イラストレーター圓山武宏氏の作品

【荒井氏】
合理的な稽古ではたして大鵬とか、貴乃花のような大横綱が生まれるかというと…。常識を超えたところにあると思うんですよね、大横綱っていうのは

【玉木アンカー】
私もそこまで行くと賛成するんですけどね。わけの分からない、説明の付かない、異次元の空間。そこに立つ人間っていうのはいるんですよね。

【荒井氏】
やっぱり追い込みっていうもの…現代風の「追い込み」を各親方は模索中だと思うんですけど。暴力に代わる。

【玉木アンカー】
かつては身体で解らせていたものを、頭で分からせるのでもなく、他になにかあるのか?…どうですかね?

【荒井氏】
…模索中だと思います。


限界を超えるほどの厳しい稽古…その中で初めて見えてくるものがある、「大横綱」になるような力士はそういう限界を超える経験をしている…という話は、相撲のみならず様々なジャンルの一流選手、指導者が言っているようで、興味深いですね。でも、それが怪我をさせたり、暴力になってしまってはいけない。…難しいところです。

…ここに書いたのはほんの一部で、本編では相撲に関する様々なお話が聞けますので、是非番組サイトでご視聴ください。

2月5日放送分は、2月6日の16時まで無料会員登録(ブロンズプラン)でご視聴いただけます。それ以降、および番組開始から60分を過ぎる部分のご視聴には、シルバープラン以上の有料会員登録が必要です。