権力の独裁・腐敗を生む小選挙区制は日本には合わない!元衆議院議員、小林興起氏が選挙制度に関する持論を力説(2017/12/12)

12月12日のニューズ・オプエドは、元衆議院議員の小林興起さんをゲストに迎え、選挙制度に関する持論を語っていただきました。小林さんは2005年のいわゆる「郵政民営化選挙」の時に、同じ自民党でありながら当時の小泉総理に反対し、公認を取り消され、刺客候補を立てられて落選する経験をされています。その経験から、小選挙区は権力の独裁・腐敗につながり、現在の森友学園問題などのスキャンダルにもつながっていると指摘します。

【アシスタント 義山望】
衆議院選挙では小選挙区比例代表並立制が導入されていますけど、この選挙制度についてどのように感じておられますか?

【小林興起氏】
日本の政治がこんなにもレベルが下がった原因の一つは、明らかに小選挙区制を導入したからですよ。私は「中選挙区がいい」と、小選挙区には反対したんですが、それを「守旧派だ」と言ってマスコミは批判したんですね。昔は「政治にお金がかかりすぎる」とかなんとか言われてましたが、昔の政治腐敗は個人の問題だった。しかし今は権力そのものがおかしいとか、自由な意見がいえないとか、政治の根幹がこの選挙制度によって壊れたんですよ。

もし中選挙区のままだったら、1回や2回は落ちることがあったとしても、私は今なお自民党のバッジを付けていますよ。私が落ちた原因は小選挙区制のもとで、小泉さんと言う権力者に逆らったからですよ。しかもアメリカの要求する郵政民営化を「郵便局が便利になる」なんてマスコミと一緒に国民を騙して、それに反対した私や、いずれ総理になると言われていた亀井さんや平沼さんを追放したんですよ。これは小選挙区で、一つの選挙区で一人しか公認できない事に問題がある。昔の中選挙区制なら、追放されても無所属で当選できました…真面目にやっていればね。

そういうことを考えても、これほど多くの人材を自民党から叩き出したことことに対して、誰からも「おかしい」という声が出ないじゃないですか。「権力者に逆らったら、党から叩き出される」…このことを日頃言論の自由だ何だと言ってるマスコミが全く批判しない。結果、「権力者には誰も逆らわない…逆らったら党から叩き出されるから」という、悪しき伝統が出来てしまった。日本は小選挙区制が全く向いてない国なんですよ。

イギリスのような小選挙区の国で、そんなことにはなってないですから。サッチャーという有名な首相がいましたが、サッチャーに反対する意見があってもサッチャーは「出て行け」なんてことは出来ない。イギリスではそれが保証されていたんです。

昔の自民党は総理の意見に反対しても、怒られたり、大臣になれないとかはありましたが、それ以上のことはなかったですよ。先日トランプさんが来ましたが、なんですかあれは。まるで占領地のように横田基地から来るなんて、ふざけたやり方。あんなことは以前はなかったし、日本の国会議員が許さなかった。今はみんなが総理に忖度して、ゴマをするからああなる。小泉さんが我々を追放したように、自分たちも追放されるという恐ろしさがあるから。

森友学園とか、ああいう問題にしても、誰も本当のことを言わない。総理が悪いんでしょう?…天下の財務省がなんであんなことになったのかと思いましたが、人事権を全部握られた上で、総理の奥さんから要望が来てるんだから、そりゃ「出来るだけのことをします」となりますよ。出世するために皆権力に迎合するんだから。

奥さんを使った総理大臣なんていないですよ、日本に。野党はなぜそこを追求しないのか。「国会に呼べ」だけでなく、総理婦人に公務員を付けて仕事をさせてもいい、と総理が思っている事自体が政治の腐敗ですよ。そのことを国会議員が批判しない。すれば私のように「出て行け」と言われかねないから。中選挙区制も問題はあったかもしれないが、少なくとも「お前出て行け」なんてことはなかった。この小選挙区制で選挙をやっている限り、自由な発言が出来ない…議論できないんだから。

【若新雄純アンカー】
中選挙区制の時は自民党の中に派閥があって、お互いに監視し、自浄作用があった。小選挙区になった以上は、もっとちゃんと政権交代ができる「二大政党制」になって、いつでも政権交代できる体制が必要だったのでは?「下手をすれば野党に転落する」という緊張感があって、初めて小選挙区制の意味があるんでしょうけど、これだけ野党が弱すぎると、自民党の好き放題になってしまう…。

【小林氏】
時の政権党に対して「違う」というならば、政策が違わなければ意味がないでしょう?でも結局民主党政権の時も「消費税は上げます」って…同じことしかやらないんですよ、この国では。アメリカに対して、地位協定みたいな無茶苦茶な条約に対しても「おかしい」という野党がいない。沖縄の人はあんなに苦しんでるのに、全部回りを見て人と同じことを言うから。政党の違いなんかないんですよ。

そういう国では政権党の中に沢山のグループを置いて、批判し合えばいい。その中にどうしても収まらないなら、共産党のように外でやるのもいい。でも、共産党が政権を取るとは、誰も思わないじゃないですか。

このあとは有料時間帯になりますが、小林さんが一時民主党の比例から立候補した時も、結局同じ原因で同じ問題を経験したと語りました。そちらの方はよろしければ、有料会員登録の上、ご視聴ください。

12月12日放送分は、13日の16時まで無料会員登録(ブロンズプラン)でご視聴いただけます。それ以降、および番組開始から60分を過ぎる部分のご視聴には、シルバープラン以上の有料会員登録が必要です。